東京都内の銭湯で2月、男子生徒を盗撮したとして警視庁の事情聴取を受けた在日シンガポール大使館の男性参事官(55)が、警察署への同行を拒否した事件で、その後帰国した参事官が今月9日、出頭要請に応じて来日し、聴取を受けていたことが捜査関係者への取材で分かった。行為を認めているといい、警視庁は13日にも性的姿態等撮影や建造物侵入などの容疑で書類送検する。
【写真】シンガポール大使館=2024年5月1日午前8時26分、東京都港区六本木5丁目、御船紗子撮影 ■「不逮捕特権」の定め 容疑認め「我慢できなかった」 外交官には刑事訴追や身体拘束が免除される「不逮捕特権」がウィーン条約で定められている。警視庁によると、帰国した外交官が出頭要請に応じて再来日するのは極めて異例。略式起訴され、罰金刑になる見通しだ。
捜査関係者によると、参事官は2月27日夜、東京都港区の銭湯の男性脱衣所で、スマートフォンを使って未成年の男子生徒の裸を撮影した疑いがある。調べに「(盗撮行為を)我慢できなかった」と供述しているという。
事件当時は駆けつけた警察官の任意の聴取に盗撮行為を認めたが、外交官と名乗った上で警察署への同行は拒否し、その場を立ち去っていた。
朝日新聞デジタル - 2024/06/13 05:00