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学校内で相次ぐ“子ども同士の盗撮” 子どもが加害者にも被害者にもなる可能性…対応は?

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子どもたちにとって、スマートフォンやタブレット端末があたり前になった今、「子ども同士の盗撮」が後を絶ちません。中には、学校内で盗撮した画像と個人情報を合わせてSNS上で拡散する悪質な行為も… 子どもたちを守るためにできることを考えます。

九州在住のさきえさん(仮名)。

中学生の娘をもつ母親です。

去年7月、中学校から突然電話がかかってきました。

「娘さんが盗撮被害にあいました」 学校からの電話によると、女子生徒らが体育の授業で着替える教室に、男子生徒のスマートフォンが録画状態で設置されていたといいます。

さきえさん(仮名) 「びっくりしました。どこまで撮影されていたのか、被害者はほかにいるのかも分からなくて」 学校が事案を把握したとき、撮影した男子生徒はすでに動画を削除していたそうで、動画の内容は詳しく分かっていません。

さきえさんは警察にも被害を相談しましたが、警察からは「動画がないので、盗撮での捜査は難しい」と言われたといいます。

さきえさん(仮名) 「学校側には、『LINEや写真フォルダーは確認したが、インスタグラムなどほかのSNSは権限がないから確認できていない』と言われました。動画を削除しているといっても、拡散されていないのか不安が残っています」

子どもたちにとってスマートフォンやタブレット端末があたり前になった今、「子ども同士の盗撮被害」が後を絶ちません。

おととし7月施行された、性的な盗撮行為を取り締まる「性的姿態等撮影罪(以下、撮影罪)」。

警察庁によりますと、中学生同士による“盗撮行為”のうち、「撮影罪」で検挙された人数は、おととし7月から去年11月までの約1年間で83人。うち38人は学校内での盗撮でした。また、高校生同士による“盗撮行為”のうち、「撮影罪」で検挙された人数は、316人。うち112件が学校内で盗撮したものでした。

これまで3000人以上の性加害者の再発防止プログラムに携わってきた、精神保健福祉士・社会福祉士の斉藤章佳さんは、「18歳未満の性加害の中で、盗撮に関する相談の割合が増えてきている」といいます。

精神保健福祉士・社会福祉士 斉藤章佳さん 「今の子どもたちは、生まれたときからスマホがあり、もはや身体の一部のように感じています。彼らの多くは同意なく撮影され、消費されてきた世代。“同意のない撮影”に関して、それが他者にどのように影響するかの想像力が貧困であるという特徴があります」 西川口榎本クリニックには、未成年者向けの性問題行動の教育プログラム(カウンセリングや包括的性教育、認知行動療法などで再発防止に取り組む)があり、保護者や学校関係者、児童福祉施設、児童相談所などから依頼されて、加害児童になってしまった子どもの対応にあたっています。相談は全国から寄せられますが、その中には盗撮の加害児童もいて、斉藤さんがこれまで担当した中で最も年齢が低かったのは、小学校6年生の男子児童。学校で配布されたタブレット端末で、女子児童の更衣室を盗撮していました。

彼らの盗撮の動機は、多くが異性の体への興味関心がベースとなっていますが、スリルと罪悪感があいまっての性的興奮や、相手を一方的に支配している感覚があげられるといいます。

また、現実をゆがんだ捉え方(認知のゆがみ)をしていて、「のぞいても被害はないし相手は傷つかない(被害の否定)」「のぞかれる人が悪いし、中が見えるような建物が悪い(責任の否定)」「女性は盗撮されたいと思っている(女性の行動の誤認)」「ミニスカートをはいている子はふしだらだ(女性の性欲の誤認)」があげられるといいます。中には、いわゆるスクールカースト上位の男子生徒に盗撮を指示され、エスカレートした事案もあったということです。

精神保健福祉士・社会福祉士 斉藤章佳さん 「力のある同性の男性から承認されることで、男として認められたような気持ちになる、男性特有の絆が特定のコミュニティで強化されるような側面があります。また盗撮は、撮影する前の期待感や緊張感と、うまくいった後の緊張感の緩和を繰り返します。この『緊張と緊張の緩和』という一連のプロセスが、日頃の緊張感やストレス、ひいては生きづらさを一時的に緩和・低減することで遠ざけることができるという学習になってしまうのです。幼いころからこのような刺激で痛みを処理するように脳を自己訓練してしまうと、その状態から脱しにくくなります」

日テレNEWS NNN - 2025/01/04 17:22


 

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