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元枕崎警察署員盗撮事件 捜査の指揮簿一部開示、大半黒塗り 「本部長が泳がせようと…」前生安部長陳述の「隠蔽疑惑」関係文書は存否不明

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 枕崎署の元巡査部長が性的姿態撮影処罰法違反(撮影)などの罪で、2024年9月に有罪判決を受けた事件を巡り、捜査の進め方を記録する本部長事件指揮簿と署長事件指揮簿の公文書が17日、一部開示された。大半が黒塗りで、これまでに定例会見や議会で明らかになった情報にとどまった。前生活安全部長が、自身は押印したものの、事件を隠蔽(いんぺい)しようと前本部長が押印しなかったと主張する指揮簿の存否は、開示文書の中からは確認できなかった。

【写真】開示された本部長事件指揮簿の一部。枕崎署から事件を引き継いだことがうかがえる

 開示された文書は本部長指揮簿35枚、署長指揮簿5枚。23年12月19日の署長指揮簿では「本件を認知したことから、所要の捜査を開始してよろしいか」との伺いに、署長が「よろしい」と指揮していた。24年5月10日の本部長指揮簿では「容疑者が警察官であることが判明したことから、本部長指揮事件とした上で、枕崎署から事件引き継ぎを受けることとしてよろしいか」との伺いがあり、本部長が「よろしい」と指揮したことが確認できる。

 5月13日には「任意同行を求め、(途中黒塗り)取り調べを実施してよろしいか」「逮捕状(同)令状を執行してよろしいか」などの伺いがあり、いずれも「よろしい」と指揮している。

 県警は不開示とした部分について、「犯罪を企図する者に有意な情報を与える」「特定の個人を識別できる」などを理由に挙げた。

 事件を巡っては、前生安部長の被告(61)=国家公務員法(守秘義務)違反の罪で起訴=が24年6月、裁判手続きで「署員が容疑者となり、本部長指揮事件となった。自分は指揮簿に押印したが、野川明輝前本部長が『泳がせよう』などと言って印鑑を押さなかった」と意見陳述。野川前本部長が隠蔽しようとしたと主張している。

 県警は同21日の定例会見で「そのような指揮簿が作成され、前生安部長が押印した事実はない」と否定。今回の開示文書からは、被告が主張する指揮簿が存在したか否かを確認できなかった。

 南日本新聞はこれまでに、盗撮事件に関する事件指揮簿と犯罪事件受理簿、犯罪事件処理簿を全て開示するよう請求していた。

南日本新聞 – 2025/02/18 06:00


 

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