経営する歯科医院のトイレで複数の従業員を盗撮したとして、当時の院長が10月に書類送検されていたことが分かりました。当時の従業員は、盗撮被害を訴えたことをきっかけに解雇されたと主張しています。
【写真を見る】院長側から送付された文書 など 関係者によりますと、熊本市中央区にある歯科医院で院長をしていた40代の男性は、去年5月から今年5月までの約1年間、院内の従業員用トイレにカメラを設置し、女性従業員の様子を撮影したとして、10月に性的姿態等撮影などの疑いで書類送検されました。
今年5月末、従業員がトイレでUSBメモリー型のカメラを見つけ、一部の従業員が警察に被害届を提出していました。
院長は当初関与を否定していましたが、数日後、従業員向けの説明会で盗撮を認め、後日文書で「運営の継続が困難で廃業する」として、当時勤めていた従業員のほぼ全員、13人を整理解雇を伝えたということです。
被害を訴える女性が、RKKの取材に応じました。
被害を訴える元従業員「1年以上も一緒に働いているスタッフの恥ずかしい部分を撮って、陰で見て、自分のために見ていたことが信じられない」 また、院長は今年6月、解雇した従業員に対し盗撮を改めて認めた上で「多大な精神的苦痛を与えた」として、1人あたり30万円の示談金を提示。しかし一部の元従業員は「自ら盗撮行為を行った結果、解雇に至ったため、職を失った損害も賠償すべきだ」として応じず、1人あたり200万円の賠償を求めています。
院長側が賠償の求めに応じなかったことから、複数の元従業員は、労働審判を熊本地方裁判所に申し立てることも検討しています。
院長が経営していた歯科医院は、13人が解雇された後の今年7月、別の医療法人が事業を引き継いで院名を変更し、院長は現在、歯科医師として勤務しているということです。
元院長はRKKの取材に対し、「弁護士を通さないとコメントできない」と話しています。
RKK熊本放送 - 2024/11/21 19:24