東京都内の銭湯で2月、男子生徒を盗撮し、警視庁の任意聴取を受けた後に帰国した在日シンガポール大使館の元参事官の男性(55)について、同大使館は3日、シンガポール外務省が男性を停職としたことを朝日新聞の取材に明らかにした。「本件を徹底調査する」とし、事実ならば外交官の特権の放棄も検討するという。
シンガポール外務省によると、男性は4月12日付で参事官の任を終え、4月中旬にシンガポールに帰国した。盗撮について、朝日新聞が5月2日に報じるまで元参事官からシンガポール外務省への報告はなかった。日本の捜査当局などからも情報提供はなかったとしている。
日本の複数の捜査関係者によると、元参事官はシンガポール国籍。2月27日夜、東京都港区の銭湯で18歳未満の男子生徒を盗撮した疑いがある。駆けつけた警察官に外交官だと名乗り、容疑を認めてスマートフォンの写真約700枚を現場で自ら消去したものの、警察署への同行は拒否し、立ち去った。
外交官には逮捕などの身柄拘束や裁判が原則免除される特権がある。警視庁は警察庁や外務省と調整し、大使館側へ出頭要請する方針を固めている。（御船紗子）
朝日新聞デジタル – 2024/05/03 11:30
東京都内の銭湯で2月、男子生徒を盗撮し、警視庁の任意聴取を受けた後に帰国した在日シンガポール大使館の元参事官の男性(55)について、同大使館は3日、シンガポール外務省が男性を停職としたことを朝日新聞の取材に明らかにした。
この事件における主要な問題点はいくつかあります。まず、元参事官が未成年者を盗撮した疑いが浮上しており、そのような行為は道徳的にも法律的にも許容されるべきではありません。社会的な信頼を置かれる立場にある外交官がこのような犯罪行為を行ったことは、国際社会において大きな問題となります。
また、元参事官が自らの外交特権を行使して警察の捜査から逃れようとしたことも重要な問題点です。外交官の特権は国際的な法律によって保護されていますが、その特権を悪用して犯罪行為から逃れようとすることは、法の下での平等や公正な裁判を妨げる行為として問題視されます。
さらに、事件が発覚してから元参事官が報告を怠り、帰国後に警察や外務省への情報提供がなかったという点も懸念されます。外交官は国家や国際社会との信頼関係を保つ責任がありますが、このような行動はその責任を果たさないものとして非難されます。
この事件は、個々の犯罪行為にとどまらず、外交官としての倫理や責任、国際社会との信頼関係にも深刻な影響を及ぼす可能性があります。そのため、関係当局は事件を徹底的に調査し、適切な対応を取る必要があります。