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盗撮速報

「撮られる奴はマヌケ」盗撮グループの中高生ら、集団心理で犯罪に拍車 被害者軽視、行為正当化 

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 「はやく盗撮してえ」「バレなきゃ被害も何もない」。LINE(ライン)のトーク画面は、犯罪行為をそそのかすメッセージや盗撮画像で埋め尽くされていた。京都府警などが、SNS(交流サイト)でつながった盗撮グループを検挙した。メンバー約30人の半数以上は中高生で、商業施設や駅のほかに、学校で同級生らの下着姿を狙っていた。なぜ、悪質な盗撮行為は繰り返されたのか。

【画像】実際の投稿画像  府警の説明や公判での証言によると、グループは静岡県湖西市の会社員の男(24)=性的姿態撮影処罰法違反の罪で公判中=が昨年夏ごろに立ち上げた。男は自ら「盗撮マスター」を名乗り、自身で撮影した盗撮画像をインスタグラムなどのSNSに公開していた。

 さらに、自身のアカウントをフォローしてきた人物に「ほかにも盗撮画像がある」などとメッセージを送り、ライングループに招待した。グループには埼玉や山形、大阪、広島など20府県の28人が集まった。

 メンバーは撮影する技術や盗撮した画像をラインで共有した。男は「1カ月に1回は(画像を)提出しろ」と指示し、盗撮行為をあおった。

 メンバーはSNSで「JK(女子高校生)しか撮らん」「制服JK以外興味がない」などとメッセージを交わしており、被害は女子高校生や女子中学生に集中していた。中には、小学生の画像もあったという。

 こうした犯行を可能にしたのが、若年メンバーの存在だ。28人のうち15人が中高生の少年だった。社会人の仲間からの指示を受けて、部室に侵入したり、女子生徒のスカートをめくったりするなど、犯行はエスカレートした。捜査関係者は「被害者と同じ生徒という立場を利用した」とみる。

 グループのSNSには「撮られる奴はマヌケ」「気づいていないなら誰も傷つかない」などと被害者を軽視するメッセージが多数投稿されていた。府警幹部は「集団心理が働き、被害者の感情は無視され、自分たちの犯罪行為を正当化していた。盗撮への抵抗感も薄れ、拍車がかかった」と分析する。盗撮行為にとどまらず、「誘拐の件はどうしますか」などと、より重大な犯罪を計画しようとしていた形跡さえあったという。

 府警や福島、福岡県警など7府県警は11月末までに、メンバー28人のうち、中学3年〜高校3年を含む15〜23歳の7人を性的姿態撮影処罰法違反や児童買春・ポルノ禁止法違反の疑いで逮捕、書類送検した。グループを立ち上げた男は府警の調べに対し、こう述べたという。「盗撮が評価され、承認要求が満たされた。自分の生きがいになっていた」

京都新聞 – 2025/02/01 18:31


 

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