福島県教委は22日、教職員9人を同日付で懲戒処分にしたと発表した。本年度の懲戒処分は、前年度同期の9件を大幅に上回る計19件。一度に9件の処分は過去10年間ではなかったといい、異例の多さとなった。
ふたば未来学園中の男性教諭(32)は4、9月に入浴中の女性を盗撮しようと相馬市の住宅2軒の敷地に侵入、カメラを設置。県教委の聞き取りに「卑劣な行為をして申し訳ない」と話したという。
また、相双教育事務所の男性主査(51)は昨年4月~今年8月、計160回にわたり虚偽の超過勤務を申請。出勤退庁簿を改ざんし、計269時間分の超過勤務手当107万2369円を詐取した。相双建設事務所勤務時も虚偽の申請を計47回し、計31時間分の超過勤務手当12万886円を詐取した。
県中地区公立小学校の50代男性校長は、当時教頭だった前任校で、領収書の保管や出納簿への記録を怠って計10万6195円の使途不明金を生じさせた。当時上司だった県北地区公立小学校の50代男性校長は使途不明金と同額の物品を事後に購入するなどして事実を隠し、虚偽の報告書を市町村教育委員会に提出した。
箱崎兼一教育次長は22日、県庁で記者会見し「極めて深刻だと重く認識している。県民の皆さんに深くおわび申し上げる」と陳謝した。県教委は県内の公立学校の教職員にメールでチェックシートを送り、不祥事防止の意識を浸透させるとした。
福島民友新聞 - 2024/11/23 09:08