受験真っ最中の今、4月からの大学キャンパスライフを楽しみにしている高校生も多いことだろう。しかし、油断は禁物。入学前に知っておきたいのが、キャンパス内で日々発生している事件や事案の数々だ。そのリアルな実態について関係者に話を聞いた。
私立大学に通う男性・Aさん(21歳/大学生)は、自身が通う大学で発生した窃盗事件について、次のように明かす。
「僕が通っている大学では、ある部活の部費が部員に盗まれた事件がありました。僕の先輩がその部活に所属していたのですが、犯人の学生は部費を私的に使用していたそうです。事件が発覚したあとも大学からは口頭注意だけで終わったらしく、結局退学処分もなかった。部活はしれっと辞めて就活し、今ではある有名企業で働いています。
また別件ですが、学内で学生同士が私物を窃盗したり、なかにはフリマサイトで転売したり、という話も聞いたことがあります。そういう物騒な話を聞くので、大学内の飲食スペースでも、貴重品やパソコン、ブランド物の上着などは放置しないように気をつけていますね。結局学内で事件が起こっても、大学は責任を取ってくれるわけでもないので、自衛するしかないんです。高校生もそういう実情を知ったうえで進学してほしいです」(Aさん)
窃盗に加えて各大学で多発しているのが、女子トイレでの盗撮被害だという。男性教員のBさん(50代/教授)によれば、勤務先の大学の女子トイレにスマートフォンが設置されていることが発覚、問題化したことがあると語る。
「勤務先では、数年間のうち複数回、女子トイレでの盗撮事件が発生しました。女子学生が個室内に仕掛けられた怪しいスマホを発見したこともあれば、清掃員の方がトイレの備品に設置した盗撮用カメラを見つけたこともありました。他大学でもこうした事件を受けて、防犯カメラを設置したり、女性用のトイレを改装工事したりと、女性たちが安全に使えるように奔走しているようです。
過去にニュース報道になったこともありますが、大学教職員や学生が犯人であったケースもある。そのため大学側も犯人特定に対して及び腰になりがちです。学生や保護者への印象の悪化や受験者数減少も恐れ、外部に事件発生を公開しないケースも珍しくありません。しかし、盗撮は犯罪です。画像や動画の流出リスクもある時代です。受験生や在学生はそうした実態を理解したうえで『怪しいものはないか』と確認する習慣をつけてほしいですし、大学側も犯罪行為を隠蔽せず決して容認しない強い姿勢を見せるべきでしょう」(Bさん) 私立大学で助教をしている男性・Cさん(35歳)は、数年前に男性同士の盗撮事案があったとも明かす。
「私が以前勤務していた大学では、ある部活の更衣室内で盗撮事案が発生しました。この件は、被害者も加害者も男性で、盗撮した動画が外部に流出していたといいます。こうした問題はデリケートな側面もあり、被害者もいるためなかなか公にできない。しかし、極めてプライベートな空間である更衣室で、こうした事案が発生していることを学生も保護者も知っておいてほしいと思う。自衛意識を高めるだけでなく、もし異変を感じたり、不審物を発見したら、すぐに警備員や警察に連絡をしてほしいです」(Cさん)
マネーポストWEB - 2025/02/22 15:15