【赤ペン!赤坂英一】オンラインカジノ利用の疑いで書類送検されたオリックス・山岡泰輔投手(29)は、警察の調べに「違法だとは全く思っていなかった」と供述している。「カジノサイトに日本語で『違法ではない』と載っていたから」だという。
【写真】書類送検されたオリックス山岡泰輔 私は、山岡が過去に約2万7000円を賭けた海外サイト「GGPorker」にアクセスしてみた。ここでは「違法ではない」との文言は確認できなかったが、カジノサイトを紹介する「PORKER TRIP」のようなサイトには確かに「合法」と書いてある。
オンラインポーカーのカジノは海外で「正規」のライセンスを取得している。だから日本でお金を賭けても「違法」にはならない、というのだ。こうした誘い文句にだまされる日本の利用者はかなりの数に上るようだ。最近では、日本のプロ野球の試合を対象としたカジノ「スポーツベット」のサイトも増えている。こちらでも「日本国内での野球賭博は違法だが、海外の正規ライセンスを取得したブックメーカーにベッティングするのは合法」と書いてある。
賭けの対象は一軍だけでなく、二軍の試合まで網羅され、細かくオッズが設定されている。中には「魅力的なオッズ」を売り物としたサイトまで存在しているほどだ。
球界関係者によると「そんなスポーツベットのサイトを運営する人間が球場に出入りしていることが、ひそかな大問題となっている」そうだ。
「NPBでは今季からSNSへの写真や動画のアップを厳しく制限するようになりました。主な目的は試合を盗撮したライブ映像を、無許可でアップされることを防ぐためです。実は、そんな盗撮映像が野球の賭博サイトに上げられ、客寄せに利用されているケースも見つかったんですよ。プロ仕様のカメラや集音マイクなど“重装備”でファームの球場に来る盗撮者もいます。そんな人物を出入り禁止にした球団もある。でも、スマホで隠し撮りされたら徹底的に防ぐのは難しい」 NPBによる撮影制限は今でもファンの物議を醸している。が、「これは賭博サイト対策の一環でもあった」と、この球界関係者は指摘した。
NPBは、山岡を含むオンラインカジノ利用者8球団16人に計1020万円の制裁金を科している。これに12球団の拠出金を加えた3000万円を、ギャンブル依存症対策団体に寄付した。
しかし、カジノやスポーツベットのサイトは今も口を開けて新たな顧客が来るのを待っている。
東スポWEB - 2025/04/15 11:32