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盗撮の罪などに問われた元警察官の男の控訴審判決 1審判決を破棄も量刑変わらず 高松高裁

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女性のスカートの中を盗撮した罪などに問われた元警察官の男の控訴審判決です。

高松高等裁判所は「被告の常習性を自白のみで認定したのは違法だ」として1審判決を破棄し、その上で改めて1審と同じ懲役8カ月の判決を言い渡しました。

性的姿態等撮影などの罪で判決を受けたのは、香川県警の元警察官で高松市塩江町の男です。

判決によりますと男は2023年8月、三豊市のスーパーでサンダルの中に隠したスマートフォンを使い女性のスカートの中を盗撮するなどしました。

1審の高松地裁・観音寺支部は「被告の常習性は高く、刑事責任は軽いとは言えない」として懲役8カ月の判決を言い渡しましたが、弁護側が控訴していました。

30日の控訴審判決で高松高裁の佐藤正信・裁判長は「被告の常習性を自白のみで、認定したのは違法である」として1審判決を破棄しました。

その上で「過去2回、常習盗撮の罪で有罪判決を受け、懲役刑を終えてから5年たらずのうちに盗撮を再開していて、犯行の経緯にくむべき点はない」などとして改めて1審の判決と同じ「懲役8カ月」の実刑判決を言い渡しました。

高松地検の高宮英輔・次席検事は「控訴審判決においても公訴事実どおり、常習性が認められたものと承知している。したがって、第1審における検察官による主張・立証活動は十分であったと考えている」とコメントしています。

KSB瀬戸内海放送 – 2024/05/30 18:44


事件の概要

女性のスカートの中を盗撮した罪などに問われた元警察官の男の控訴審判決が30日に言い渡されました。高松高等裁判所は「被告の常習性を自白のみで認定したのは違法だ」として1審判決を破棄し、その上で改めて1審と同じ懲役8カ月の判決を言い渡しました。

判決を受けたのは、香川県警の元警察官で高松市塩江町に住む男です。彼は2023年8月、三豊市のスーパーでサンダルの中に隠したスマートフォンを使い、女性のスカートの中を盗撮しました。1審の高松地裁・観音寺支部は「被告の常習性は高く、刑事責任は軽いとは言えない」として懲役8カ月の判決を言い渡しましたが、弁護側が控訴していました。

30日の控訴審判決で高松高裁の佐藤正信・裁判長は「被告の常習性を自白のみで認定したのは違法である」として1審判決を破棄し、その上で「過去2回、常習盗撮の罪で有罪判決を受け、懲役刑を終えてから5年たらずのうちに盗撮を再開しており、犯行の経緯に酌むべき点はない」として改めて1審と同じ懲役8カ月の実刑判決を言い渡しました。

所感

今回の事件は、元警察官が女性のプライバシーを侵害する重大な犯罪行為を繰り返したものであり、社会的に大きな問題を提起しています。この事件に関する問題点を以下に詳述します。

まず第一に、警察官という立場にあった人物がこのような犯罪を行ったことは非常に深刻です。警察官は公共の安全と秩序を守る役割を担っており、その立場にある者が法を犯すことは、警察組織全体の信頼を失墜させる行為です。元警察官の犯罪行為は、市民の警察に対する信頼感を著しく損なうものであり、その影響は広範囲に及びます。

第二に、被告の常習性についてです。控訴審で問題となったのは、被告の常習性を自白のみで認定した1審判決の適法性でした。裁判所は最終的に1審判決を破棄しましたが、常習性の認定自体は過去の有罪判決と犯行の再発という事実に基づいて再度認められました。この点において、常習性の認定がいかに慎重かつ厳密でなければならないかが浮き彫りになりました。

さらに、被告が過去に2度も常習盗撮の罪で有罪判決を受けているにもかかわらず、再び同様の犯罪に手を染めたことは、再犯防止策の不十分さを示しています。懲役刑を終えた後も再犯に至った背景には、被告個人の問題だけでなく、刑務所出所後のフォローや更生プログラムの不足があるのではないかと考えられます。社会復帰後の監視と支援を強化する必要性があるでしょう。

また、被害者に対する影響も見逃せません。盗撮は被害者のプライバシーを侵害し、深刻な精神的苦痛を与えます。被害者が受けたトラウマは長期間にわたり続く可能性があり、そのケアが必要です。司法だけでなく、社会全体で被害者を支援する体制を整えることが重要です。

今回の判決は、司法の役割と限界をも示しています。裁判所は法律に基づき厳正な判断を下す役割を果たしますが、再犯防止や被害者支援といった問題には限界があります。したがって、司法だけでなく行政や地域社会が一体となって問題に取り組む必要があります。

具体的には、再犯防止のための教育プログラムや社会復帰後の監視システムの強化、被害者支援のためのカウンセリングや相談窓口の充実が求められます。また、性犯罪に対する社会的な認識を高めるための啓発活動も重要です。性犯罪は決して軽視されるべきではなく、社会全体でその防止と対策に取り組む姿勢が必要です。

今回の事件を通じて、我々は性犯罪の深刻さとその影響について再認識し、再発防止と被害者支援に向けた取り組みを一層強化することが求められます。被害者が安心して生活できる社会を実現するために、法と秩序を守るための努力を続けていくことが重要です。

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