日本で誕生した画期的なアイテムが世界から関心を集めている。それはバレーボール女子日本代表が、パリ五輪で着用するユニフォームだ。
【画像】エアコンなしの質素なデザイン? パリ五輪選手村の全容をチェック 今回、採用されたミズノ社製のユニフォームは革新的な一着と言っても過言ではない。
近年、撮影機材が高性能化。赤外線カメラによって選手の着る下着や身体を盗撮する被害が問題となっていた。そうした問題に切り込んだ今回のユニフォームは、赤外線を吸収するという特殊生地を使用。それにより、身体の輪郭や下着の透視などを最新鋭のカメラでも撮影困難にさせることに成功した。
同社の公式サイトによると、機能性材料に精通している住友金属鉱山株式会社、複合材料技術に精通している共同印刷株式会社とともに、「スポーツウェアとして必要なストレッチ性などの基本性能を備えた一着」を作り上げたという。
通気性なども考慮し、あらゆる面から選手のパフォーマンスをサポートできる。そんな最先端の技術が組み込まれたユニフォームは、スポーツ界のみならず各界で衝撃を与えている。ニューヨークに拠点を置くテクノロジー技術を紹介する専門サイト『The Verge』は「パリのオリンピックで女子バレーボールの日本代表が使用するユニフォームはレーダー信号を探知機から逸らし、探知を回避するステルス機と同様に、カメラや赤外線センサーから選手を守る」と指摘。選手たちの快適性にも配慮されていることも評価している。
「新しい吸光素材の生地を何層にも重ねれば、より盗撮防止には効果的になるだろう。だが、この夏のパリ・オリンピックで予想される猛暑に、選手たちは懸念を示しており、今回のユニフォームは涼しく、快適さを保つ必要もあった。ミズノは容赦なく狙ってくる不審者たちから選手たちを守りながら、快適さも維持するバランスを取っている」 選手たちの「懸念材料」を少しでも軽減し、コート上のパフォーマンスに繋げさせる――。ミズノ社が開発したユニフォームへの反響はしばらく続きそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
CoCoKARAnext – 2024/07/20 06:00