万一自然災害に遭遇して、避難生活を余儀なくされたとき、自身を守るために「知っておきたいこと」とは……? 過去の被災地で「女性が受けた被害」と対処法について、今回は、災害発生時にNPOや行政と連携し、必要な支援の調整を行うJVOADの神元幸津江さんに聞きました。
【避難所生活のリアル】被災地ではDVが増えがち… 防災とフェムケアの観点から、非常時に役立つ情報やアイテムを専門家の意見と共に紹介。いつ起こるかわからない“もしも”のために、今からしっかり備えていきましょう!【ViViフェムケア通信#9】
過去の自然災害発生時に、「女性が被害を受けた」という報告が複数されています。もちろん被災地において、必ずこのようなことが起こるわけではありません。しかし、同意なく性交を迫られるといったケースに限らず、いろいろな形で「性的な被害」が生じてきたのは事実です。
神元さん 一時的な生活の場となる体育館や公民館などの避難所は、最初のうちは雑魚寝の状態ですから、すぐ隣で知らない人が寝起きすることになります。“寝ていたら体を触られた”とか、“着替えているところを、スマホで盗撮された”という声もありました 避難所には仕切りやカーテンが設置されることもありますが、プライバシーを十分保つことが難しい場合も。女性専用の「更衣室」「授乳室」などを用意するよう国がガイドライン等で求めていますが、対応できないこともあり、のぞきや盗撮が発生してしまうこともあるようです。
被災地で行動する場合「基本的に1人で出歩かず、複数で声をかけ合って」と、神元さん。たとえば、トイレに行くときがその1つです。
神元さん 仮設トイレは、外にある場合どうしても建物の裏側や隅のほうなど……つまり、暗がりや人目につきにくい場所になりやすいんです。トイレに行く途中で、見知らぬ人に抱きつかれたというケースもありました このような被害は、実は女性だけでなく、男女問わず「子ども」に対しても起こる可能性があるそう。
神元さん お子さんがトイレに行くときは、必ず大人がついていくこと。女性は複数で行動し、何かあったら笛や防犯ブザーのようなもので、周囲に知らせる工夫も必要です
NET ViVi – 2024/09/02 08:00