パリ五輪開幕までいよいよ残り約2週間。選手たちの活躍に期待が集まる中、各競技で着用するユニホームにも工夫がなされている。バレーボール女子日本代表が着用するミズノ社製のユニホームには盗撮被害から守る技術が導入されたが、東京五輪でも体操ドイツ代表が抗議する意味を込めた“ユニタード”が話題になった。
【画像】「下着は透視できない」 “盗撮防止”の素材を使用した女子バレー日本のユニホームの写真 2021年の東京五輪でドイツ代表は、従来のレオタードではなく足首までを覆うボディースーツを着用。紫を基調とした衣装で、脇のあたりにはドイツの国章である鷲がデザインされていた。
スポーツ界では性的な意図で撮影された写真や動画を拡散される被害が相次いでおり、ドイツ代表のこのボディースーツはその抗議の意味を込めていた。当時、ドイツ公共放送「ARD」電子版では「ドイツの体操女子代表はこれ以上ない大舞台にボディースーツを着用して挑むことで、自らのより強い意志と性的な対象として見られることへの抵抗を訴えようとしている」と伝えられていた。
さらに「スポーツをする時に不快感を持つようなことがあれば、最高のパフォーマンスを引き出すことはできない。この理由からドイツの体操代表は東京五輪でもボディースーツを着用することを決めた」と決断した理由が報じられていた。
各競技で、アスリートを守る動きはさらに広まりつつあるようだ。パリ五輪で女子バレー日本代表が着用するミズノ社製のユニホームの生地には、「赤外線防透け」の特長を備えられている。
近年では撮影機器の高性能化に伴い、赤外線カメラによるユニホームの内側の下着や体まで盗撮される被害が問題に。同社公式サイトによると、機能性材料に精通している住友金属鉱山株式会社、複合材料技術に精通している共同印刷株式会社とともに、スポーツウェアとして必要なストレッチ性などの基本性能を備えた一着を作り上げたとしている。
米ニュースサイト「ビジネス・インサイダー」も「赤外線を吸収する生地により、アスリートの下着や体は赤外線カメラで透視できない」などとこのユニホームについて注目。選手を守る技術を「最新のイノベーションがパリ五輪にやってくる」と称えていた。
THE ANSWER - 2024/07/12 04:13