性犯罪や情報漏えいなど不祥事が相次いだ鹿児島県警の2024年の懲戒処分者は、23年と同数の5人だったことが13日、分かった。いずれも警察官で、免職2人、停職3人。県警は3人を逮捕、1人を書類送検し、1人は立件していない。警察庁のまとめによると、九州・沖縄では福岡県警の18人に次いで多い。県警監察課は「非違事案防止のため、昨年8月策定した再発防止対策を着実に進めていく」としている。
不祥事続く鹿児島県警の再発防止策…問題の性犯罪への取り組みはいまだ「検討中」
県警発表と懲戒処分台帳によると、捜査情報などを漏らしたとして地方公務員法(守秘義務)違反の疑いで逮捕された曽於署の巡査長と、16歳未満の少女と知りながら性交したとして県警本部の巡査部長が免職となった。
女性の体を触るなどして不同意わいせつの疑いで逮捕された県警本部の警部は停職6カ月、女性用トイレに侵入して盗撮した疑いなどで逮捕された枕崎署の巡査部長は停職3カ月、出勤時に酒気帯び運転をしたとして書類送検され、その後不起訴となった南さつま署の巡査長は停職1カ月の処分を受けた。
県警は、少女と性交したとして免職とした巡査部長について、被害者本人からの事情聴取ができておらず、被害届を受理していないため立件を見送った。
枕崎署員の盗撮事件を巡っては、捜査状況のきめ細かな確認や指示がなかったことなどを理由に、野川明輝前本部長が24年6月21日に警察庁から長官訓戒処分を受けたが、懲戒処分ではないため統計には含まれていない。
南日本新聞 - 2025/02/14 11:55