女性のスカート内を盗撮したとする性的姿態撮影等処罰法違反などの罪に問われた広島県警呉署の元巡査長、吉屋薫被告(38)の判決公判が19日、広島地裁であった。判決は、吉屋被告が捜査関係資料にあった全裸の児童2人の画像をスマートフォンで撮影、保存したとして、児童買春・児童ポルノ禁止法違反の罪も認定した。
小川貴紀裁判官は「捜査目的で押収された証拠にアクセスできた現職警察官の立場を利用し、事件関係者の信頼を裏切る悪質なもの」などと指摘し、懲役10カ月執行猶予3年(求刑懲役10カ月)の有罪判決を言い渡した。
判決によると、吉屋被告は昨年10月、呉署管内の交番で、全裸の児童2人の画像1枚を記録したスマホを所持。今年4月には同県府中町の商業施設で、小型カメラをつま先に仕込んだ靴を女性のスカート内に差し入れて盗撮するなどした。
県警は5月、吉屋被告を減給の懲戒処分とし、吉屋被告は依頼退職した。植義則首席監察官は取材に対し、「職員に対する指導をより一層徹底し、再発防止と信頼回復に努める」とのコメントを出した。(根本快)
朝日新聞デジタル – 2024/09/19 18:00