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新素材でアスリートを守る 盗撮防止、バレーなどで採用―パリ五輪

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 近年、性的な目的で女性アスリートを盗撮する問題が後を絶たない。

 この現状にメスを入れようと、パリ五輪に合わせて新たな素材を取り入れた日本代表のユニホームが誕生した。バレーボールや卓球、ホッケーなどで着用される。

 開発に携わった大手スポーツ用品メーカーのミズノ(大阪市)の田島和弥さんによると、約5年前に研究を開始。数十回の試作を繰り返し、赤外線を吸収することができる特殊な糸を開発した。通常赤外線カメラを使って撮影すると、下着などが透けて写り込むが、新素材のユニホームを着用すれば撮影してもモザイクがかかったように見えにくくなるという。

 新素材の開発過程ではアスリートの意見も聞いた。「実際に赤外線カメラによる盗撮被害にあった選手もいて、『このような対策ができるとすごく安心してプレーができるのでうれしい』という声をもらった」と話す。田島さんは「まだまだアスリートの盗撮問題の認知が少ない。より世間の関心が向けば周りの目も厳しくなる。世間の意識を変えていくことが一番だ」と指摘。今後もスポーツウエアやインナーなどにも新素材を導入していく予定だという。

 バレーボール選手の家族によると、観客席で数え切れないほどのシャッター音を耳にするというが「サーブやタイムアウトの時だけ撮影し、試合が始まれば寝ている人もいる」と憤る。「申請した人だけがカメラを持ち込めるよう許可制にしてほしい」と規制を求めた。

 日本バレーボール協会によると、ネーションズリーグ福岡大会では、観客による撮影について「フラッシュ撮影や周囲の観戦の妨げになる大きな機材を使用しての撮影でなければ、写真撮影は可能」としていた。過去に別の大会で、盗撮行為を防ぐため注意喚起として、会場内に盗撮の通報用QRコードの張り紙を設置する対策を行ったこともある。

 スポーツとジェンダー論が専門の山口理恵子城西大教授は、新素材の開発について「歓迎すべき出来事」と話す一方で、「望遠レンズの付いたカメラによる盗撮も行われていて、根本的な問題には踏み込めていないのが現状。スポーツを観戦する側がモラルを持って、選手をアスリートとして見てほしい」と訴えた。 

時事通信 - 2024/07/15 07:05


 

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